慶應義塾體育會準硬式野球部
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部長退任の挨拶
2022.03.31up

2022年 3月31日

部長退任の挨拶
 
本日、健康上の理由で体育会準硬式野球部の部長を退任することになりました。部長に就任したのは2019年4月であり、まだ3年しか経過しておりません。しかも、初年度の後半は、入院生活となり、体育会副理事の須田芳正先生に部長代行をしていただいております。私は、実質、2年半しか部長をしておりません。15年間にわたり部長をお務めになった前任の山本信人体育会理事と比べるまでもなく、自分でも早すぎる退任であることは自覚しております。ただ、まだ心臓・血管の問題を抱え、誠に勝手ながら、できるだけ無理をしないことにしました。身勝手な判断とは存じますが、ご理解いただけますと幸いに存じます。

これまで準硬式野球部内の行事では、三つのK、感謝・貢献・気品をキーワードに挨拶をしてきました。部長退任の挨拶でも、そのスタイルを踏襲させていただきます。

① ご支援、ご協力いただいている方への感謝
準硬式野球部は、実に多くの方に支えられて活動ができていることをいつも実感しています。塾外におきましては、関東地区大学準硬式野球連盟や東京六大学準硬式野球連盟、それに審判の皆様のおかげで、コロナ禍という困難な状況にもかかわらず、安心安全な試合を行うことができています。

また、塾内におきましては、慶應義塾執行部および体育会関係者の皆様からは、日頃のご支援に加え、新型コロナ感染症対策についてきめの細かいご指導を賜っています。そして、小圷伸会長をはじめとする三麦会の皆様、そして保護者の皆様は、いつも我が部の心強い応援団であり続けてくださっています。部内では、風間善明監督を中心に、中村圭介コーチ、森江宏之コーチ、それに、主将・副将、主務・副務、グランドスタッフ、運営スタッフのみなさんがよりよい部にしていくために献身的に取り組んでいます。私が体育会の部長になって一番よかったと思うことは、学生・卒業生・教職員など全ての義塾関係者が「社中協力」に熱心に取り組んでいる様子を目の当たりにし、慶應義塾の素晴らしき伝統を体感しよりよく理解できたことです。

塾外、塾内の関係者の皆様、準硬式野球部の運営におきまして多大なるご支援ご協力を賜り、誠にありがとうございました。私の退任後も引き続き準硬式野球部のことをよろしくお願い申し上げます。

② 自分のささやかな貢献
ご支援、ご協力をいただいているみなさんに比べれば、私の部への貢献はささやかなものでした。強いて挙げれば、就任後3ヵ月間に、監督や三麦会会長、運営スタッフと相談しながら、次のとおり運営スタッフの新体制を固め、それに基づき学生主体の運営へのサポートをしてきたことでしょうか。
・主務、部内、渉外、連盟の四つの担当に分ける(責任の明確化)。
・各担当には、原則、4年生の主担当と3年生の副担当を任命する(引継の円滑化)。
また、月例運営会議を定期的に開催したことは、自分で決めた「監督、三麦会会長、および運営スタッフと十分なコミュニケーションを図る」という方針を実施する上で大変役に立ちました。そして、他の「野球の練習と試合については、監督に一任する」、「三麦会からのご要望をできるだけ実現できるよう努力する」という方針も間違っていなかったと確信しています。他方で、あまり試合観戦に出かけられなかったことは残念でした。

③ 部員の気品
これまで部長の立場から部員に対し、塾生として気品を大事にするよう注意をしてきました。慶應義塾の目的として有名な文にも「気品の泉源、智徳の模範・・・以て全社会の先導者たらんことを欲するものなり」と気品という言葉入っています。気品(character)は、「智徳を備えた人物がおのずと持ち合わせる高尚な人格のこと」を意味し、気品を持ち合わせるためには、まずは智徳、すなわち「智恵(intellect)」と「徳義(moral)」を備える必要があるという話は何度かさせていただきました。

退任の挨拶は、部員へのエールで締めくくります。私は、準硬式野球部の部員たちにおける気品のレベルは決して低くはないと思っています。文武両道の姿勢や部規則や行動指針を順守する傾向を見て、そう感じているのです。また、部訓の実直さも部員の気品の向上に貢献しているのではないかとも考えています。「1.自ら思考して実践する。」「2.不断の努力で成果を得る。」「3.思考・努力の不足を常に自覚する。」 準硬式野球部で部訓を真摯に実践した部員は、確実に気品を高めていけるはずです。部員のみなさんには、いつまでも準硬式野球部・三麦会の一員としての誇りを忘れず、研鑽を積み続け、多くの先輩方のように、いつか社会の先導者(リーダー)として活躍されることを願っております。

宮岡 勲